シシドのヒトリゴト

きょうも指先に心をこめて

「諸子百家」が面白い!命がけで自分の信念を主張した人々

今から二千年以上前、中国大陸は戦乱の中にあった。諸国の王たちは、自国の存続をかけて戦いに明け暮れ、優れた思想家を求めた。そこに名乗りを上げたのが「諸子百家」と呼ばれる中国全土の思想家たちだった。

なかでも代表的な学派としては、以下がある。
孔子を中心とし、礼や孝を説いた儒家
・「兼愛と非攻」を説き、弟子の組織化をはかった墨家
・宇宙の根源としての「道」、人間のあり方について思索した道家
・戦争や策略についての合理的な施策を説いた兵家
・法に基づく国の統治、官僚体制の確立、信賞必罰を説いた法家

二千年以上も前に、これだけ多様な思想が花開いていたのは本当にすごい。私は「道家」特に荘子の思想が好きだけど、どの学派の説も面白い。

孔子は諸国を回って迫害を受け、結局どこにも受け入れられなかった。墨家の武闘集団は、城を守るという契約を履行できずに集団自決した。韓非子は自殺を強要され毒を飲んだ。

この時代を生きた思想家たちは、自分の人生全部、時には命をかけて、自分の信じるところを主張した。それらは数千年たった今でも、色あせることなく魅力を持ち続けている。

私は大学で諸子百家を専攻したけれど、まだまだ学び足りない、というところで卒業してしまった。でも、大学で学ぶだけが学問じゃないことに、最近ようやく気が付いた。

これから時々、このブログで、諸子百家の面白さについて書いていきたいと思う。

 

概説中国思想史

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