シシドのヒトリゴト

きょうも指先に心をこめて

私がブログを書くのは 「シシドハルカ」に会いたいから

ブログを書く人はみんな、インターネットの海に、小さな自分の島を持っている。その島は毎日コツコツと作り上げ、広げていくもの。気が向いた時には、別の人の島に遊びにいって、ごあいさつすることもできる。そして、「その島がある」という安心感が、実生活を少しだけウキウキさせてくれたりもする。

シシドハルカは、私がブログを書くときに使う名前なのだけど、シシドは、私であって、私じゃない。コーヒーを淹れて、PCを立ち上げて座っているときにだけあらわれる、友達のような、お姉さんのような存在だ。

リアルの私は、どちらかというと聞き役に回ることが多い。自分が発した言葉で、不用意に人を傷つけるのが怖いから。人間は複雑だから、どこをどうしたら傷つくのか、本人にだってわかっていないこともある。私自身もそう。だから、どう言葉を選んでいいのか考えているうちに、話題は別のところに飛んでしまっている。そうなるくらいなら、人の話を聞いていたほうがいい。

でも、そんな私にも、誰かに話をきいてもらいたい時がある。できれば静かな部屋で、ふたりきりで。そんな時は、だまってPCを立ち上げる。そうすると、シシドがそばにやってきて、話を聞いてくれるから。
シシドは、私よりほんの少しだけ大人で、私が受け流そうとする感情や考えを丁寧にすくいあげようとする。私はシシドの助けを借りて、流れていくはずだった感情や考えを救い上げ、すこしずつ積み木を積み上げるみたいに、世界を作っていく。

言ってみれば「シシドハルカ」は、私が作った島に住んでいる、私の友達なんだと思う。決して私のことを笑わずに、いつも静かに話を聞いてくれる彼女。

私はシシドハルカに会いたくて、今日もこのブログを書いている。

 

今週のお題「私がブログを書く理由」